
就活をしていると、この世の中には多種多様な企業が存在し、その中から自分に合った企業を見つけることは、至難の業であることが理解できるかと思います。
そのようにして、慎重に就活をする理由は、「せっかく入社した会社をすぐ辞めるのは嫌だから」ということだと思います。
さすがに昔とは時代が変わったとはいえ、「早期離職は、自分のキャリアの形成の上で不利に働くのではなかろうか」と、懸念し出すと、より一層新卒での会社選びに慎重になりますよね。
でも、入社してから、「ブラック企業だった...」と判明してしまったのなら、早めに離職する方が賢明であることもあります。
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ブラック企業で我慢して得られるのは、社畜としての耐性だけ
会社員1・2年目とは、なかなかしんどいものです。
これは、意識が高かろうが、やる気があろうが、週に5日間「弱者」として動き回るのですから、これまでの学生までの人生とは異なる疲労や苦労があります。
このような会社員1・2年目特有のしんどさは、会社員として生きることを選んだ以上、ある程度順応していく以外に方法はありませんが、会社によっては、明らかに「おかしい」会社があります。
例えば、入社してしばらくして、まともに教育もなしに現場に放り込まれるとか。
8時から22時まで働かされているとか。
しかも、その残業代がまともに出ていないとか。
日本の企業の多くは終わっているので、残業ありきでスケジュールを組んでいます。
すると中には、
「しんどい...辞めたい...でも入って間もないから、とりあえず3年は頑張る!」
と謎に我慢する人たちがいます。
私は、ここで我慢して苦しむくらいなら、もっと早めにマシな会社に転職すべきだと思います。
というか、この「入って間もないうち」に逃げておかないと、かなり危ない道に入っていく可能性があります。
まともなスキル・実績がつかないので、勤続年数以外のアピールポイントが作れない
ブラック企業に入ってしまうと、任される仕事は、「時間内に絶対に終わらない」「誰でもできそうな」仕事であることが多いと思います。
この仕事内容によって、本記事で訴えたいことは変わりますが、この仕事内容が自分の能力の発展や実績に繋がる場合は、我慢することを正当化することができます。
しかし、そうでない場合、それはポテンシャル採用の機会を自ら手放すことになり、無能のまま中途の転職市場で勝負せざるを得ないことになり、極めて危険です。
第二新卒は、ギリギリポテンシャル採用
皆さんもご存知、第二新卒という言葉ですが、こちらの意味は「学校を卒業後3年以内で、就職・転職を志す者」という意味です。
(企業によっては、この第二新卒枠として、「卒業後2年以内」に設定している場合があるので、こちらは自分で一つひとつ確認していくしかありません。)
この第二新卒とは、ギリギリ新卒採用のような「ポテンシャル」だけで採ってくれる、極めて優しい制度です。
入社して成果らしい成果を上げていなくても、場合によってはそれなりに大きい会社でも採用してくれる場合もあります。
大きい会社にこだわらなくても、以前勤めていた会社と同様の業務内容で、もっと気楽に働ける場合もあることでしょう。
ここで先に示した「危険」の意味がわかるのではないでしょうか。
わかりやすい成果も出さぬまま、「我慢」だけで勤続して、このポテンシャル採用の「第二新卒」の機会がなくなって、本当にいいのでしょうか。
第二新卒と社会人3年目以上の転職市場の募集要件はかなり違う
実際の求人を引用し、これらの求人を比較してみます。(都合により一部文字は伏せてあります。)
【求める人材】
・2022年3月に大学もしくは大学院を卒業予定の方
・2018年~2021年に大学もしくは大学院を既卒の方
・人の話をよく聞き、コミュニケーション能力のある方
【求める人材】
・〇〇業界で働いてみたい、成長したいという熱意を有していること
・リモートワークに必要なPCとマイクロソフトオフィスを有していること
・業務でPowerPoint(社内外向け資料作成)、Excel(資料作成や表計算等)を利用した経験があること
■必須条件:
・法人営業の経験3年以上
・成果達成プロセスを自身の言葉で話せること
■歓迎条件:
・無形商材を用いた営業経験、IT/人材領域の営業経験、大手法人営業の経験
・マネジメント経験
・顧客の業務プロセスの改善提案経験/ソリューション経験
このようにして見ると、たったの2年くらいの差で、求められる要件が一気に変わるのがわかります。
興味のある方は、ご自身で一度それぞれの求人について調べてみてください。
持ち前の我慢強さゆえに、自分をより困難な状況に持って行ってしまうのは、避けたいものです。
このようなことから、学生のうちから、自分なりのキャリアの考え方を持ち、柔軟に対応していけるよう準備すべきであると、筆者は考えます。
最後に
どんな人でもキャリアを形成する上で、リスクは取りたくないですし、自らの価値を上げたいと思うものです。
しかし、そうであるはずの人々が、「勤続こそが命」と、昔の観念の囚われ、かえって自分を不利な状況に追い込んでいる場合があります。
また、そもそも転職しなくてもいいように、自分の能力が高められるような職種を選んで就職し、全うな悩みを抱えて、会社員生活を過ごしていきたいですね。
当サイトでは、他にも就職活動に関するコンテンツを紹介しているので、ご興味のある方はぜひ他の記事も読んでみてくださいね。