就活についての情報を調べていくと、「文系の学生はたいてい営業になる」というような話を聞くかもしれません。
もしくは先輩や知り合いから、「文系は営業くらいしかつぶしがきかないからね」と言われることもあるかもしれません。
しかし、自分のコミュニケーション能力に自信が持てなかったり、特定の分野に関心があったりすると、「ほぼ確で営業」の道をどうにか避けられないかと考えることがあると思います。
そもそも「文系は営業になりやすい」ということは事実なのでしょうか。
そこで今回は、「文系学生の営業職以外の選択肢」について考えていきます。
Contents
なぜ文系は営業以外の職種に就きにくいと言われやすいのか
そもそも文系とは
まずこの記事において「文系学生」とはどのような学生のことを指すのかを示します。
文系とは、主に国語・英語・地歴公民等で受験して入学する学部で、「法学部・経済学部・文学部・外国語学部・商学部・経営学部・社会学部・教育、介護系の学部」等を指します。
また、国際関係や観光学部なども含まれるようです。
このように「主に人間の活動を研究の対象とする学問」について文系と呼ぶことが多いようです。
では、これらの学部を卒業した方は、なぜ「営業職」ばかりに就きやすいのでしょうか。
ここでは、主に2つの理由があると考えます。
- 学んでいることをそのまま職業にする方はごく一部であるから
- 一般的に、文系学生は企業で活かしやすい専門性を有していることが少ないとされているから
学んでいることをそのまま職業にする方はごく一部であるから
文系学部の方がそこで学んだことをそのまま職業にすると考えると、どのようなことが必要になり、どのような進路を歩むことになるでしょうか。
例えば、「法学部なら司法試験の合格」「外国語学部なら通訳」「教育系なら教師」など、簡単に考えられるだけでも、新卒として採用されるにはとても難易度が高い職種ばかりであることがわかります。
もちろん努力して目的の職業に就く方もいますが、狭き門であるため、そうなれない学生のほうが多く、その層がそれ以外の進路を選ぶことは考えやすいことでしょう。
一般的に、文系学生は企業で活かしやすい専門性を有していることが少ないとされているから
また、文系学生は、企業で活かしやすい専門性を有していないとされていることも理由の一つとして考えられるでしょう。
体育を極めるには体育大学や体育学部があり、美術を極めたいなら美術大学や美術学部が存在します。
そこにいる学生達は、入学した時点で特定の職種を意識していることも少なくないことでしょう。
一方で、文系学生は、このような特定の職種と強く関連するスキルを身につけることが難しいため、他の職種に就くことになり、結果的に採用枠の多い「営業職」になっていくと考えることができます。
では、文系が就くことが可能な営業職以外の職種とは?
多くの文系学生が営業職に就いているからといって、必ず自分もそれに倣わないといけないということはありません。
そこで、文系学生で就ける可能性の高い「営業職以外の」職種を挙げていきたいと思います。
大きく分けて、管理系かエンジニア系のどちらかに就くことが多いです。
(もちろん他にも様々な職業は存在します。)
管理系
- 経営企画部
- マーケティング部
- 経理部
- 法務部
- 知的財産部
- 資材部
- 人事部
- 総務部
- 広報・IR部
等...
職種によって業務内容は異なりますが、管理部門が会社に存在する目的は、「人・物・金・情報などのリソースを、円滑に活用できる環境作りをすること」です。
そこには社員間コミュニケーションも含まれます。
社員が楽しく生産性高く働けるように、仕組み作りや社内環境の整備に尽力するのが管理部門です。
どちらかというと裏方の印象が強いですが、管理部門が正常に機能していないと会社の経営は円滑に回りません。
広報
では例えば、広報とは具体的に何をする職種なのでしょうか。
社外的に自社商品やサービスを紹介するプレスリリースという文章を作成して発信したり、最近ではSNSで情報を発信する仕事を担うケースもあるようです。
また、企業によっては紹介して広めるための施策を考え、イベントを実行したりということも。
社内的にも同様に、全社の業務を理解してもらうために社内報を発行したり、新製品やサービスのリリースや開発中の情報を流したり、社内コミュニケーションの活性化に寄与する仕事もあります。
経理・人事
企業の管理部門で就くことができる職種には、他にも人事や経理などがあります。
経理には簿記、秘書には秘書検定など資格が必要なものもありますが、大学生のうちに取れるものもあります。
人事に関しては、就職活動の際に企業の採用担当の方とお会いする機会があり、関心を持った方もいるのではないでしょうか。
人事の役割は会社の人材の採用だけでなく、部門配置や社員の研修・教育なども担当するので、幅広い業務に携わることができると言えます。
ITエンジニア系
- システムエンジニア
- プログラマー
- ネットワークエンジニア
- データベースエンジニア
- サーバエンジニア
- Webエンジニア
- マークアップ/フロントエンドエンジニア
等...
IT人材は人材不足と言われることも多く、あらゆる企業でITエンジニアに関わる職種を募集しています。
大学でITに関わるスキルを習得していなくても、新卒で入社できることは多くあります。
大手ITベンダーは学部を問わず募集をしていることも多いので、興味のある方は調べてみるといいかもしれません。
自分の志向性を再確認しよう
このように文系学生でも営業以外に就ける職種は多くあります。
一般には、文系=営業と言われがちですが、実際にはどの学部にいても様々な進路を歩むことは可能です。
自分に向いている職業は何なのかを考え、実際にその職業に就くことができるよう努めたいものです。
職種別採用として最初から自分で職種を選んで応募することが可能な企業も存在するので、気になる方はぜひ調べてみてくださいね。