就活で「誰にも負けないこと」を問われたら?|回答例

あなたが誰にも負けないと思うことは何ですか?

就活のエントリーシートや面接で、企業が「あなたが誰にも負けないと思うことは何ですか?」と聞くことがあります。

言葉だけを捉えると、「世界中の誰にも負けないことなんてないよ」と、一流のスキルを持つ人向けの質問かとそれだけで打ちのめされそうですが、そうではありません。

そこでこの「誰にも負けないこと」の「質問の意図・回答の仕方」について解説していきます。

実際に面接で質問されたときに動揺しないよう、今回の内容を参考にしてみてください。

「誰にも負けないこと」の質問の意図を理解しよう

言葉通りのことを聞いているわけではない

この質問をされたときに必死に悩み考え出して、例えば、「目覚ましをかけなくてもどんな時間にでも起きられる」ということを見つけ出したとしたらどうでしょう。

確かにそれは特技かもしれませんが、企業の人が本当にそんなことを知りたいと思っているのでしょうか?
そんなわけはないですよね。

では一体企業側は何を知りたくて聞いているのでしょうか。

趣味嗜好や特技に関しては、その人となりを知るためには大切なもので、そちらも必ず質問されるとしても、この質問に対する答えはそれではありません。

この場合の「あなたが誰にも負けないと思うこと」には、「当社に入社した場合」という言葉が最初についていると思えばよいかと思います。

つまり、縁あってその会社に入社できて、同僚や先輩の中で仕事をしていくにあたり、何を強みとしてやっていくことができるのかを聞いているわけです。

強みをどう仕事に活かして成長していけるか

中途の即戦力採用とは異なり、新卒はほとんどがポテンシャル採用です。

そのため、「やったことがないことをやれるように成長できるかどうか」が見極めの大事なポイントになります。

新人として初めて業務に参加したときは、いきなり多くの難題に対して向き合う必要があるかと思います。

そのようなときに、企業は最初から新人に対して「期待を大きく上回るような成果」を求めている訳ではないことでしょう。

つまり、長期的に見ていつかはその社員に成長してほしいとは思っていても、ほとんどの企業において、まず求められているのは「課題に対して向き合う姿勢やスタンス」であるということです。

そのため、「誰にも負けないこと」を伝える際に注意したいのは、自らがあたかも「即戦力」として活きる力があるかのように伝えてしまうことです。

「あなたが誰にも負けないと思うことは何ですか?」と企業に聞かれた場合は、「その会社の中で成長していくために自分が使える強みは何か」と解釈し直し、回答を作成するくらいがちょうどいいのではないかと思います。

自分以外の人との相対評価ではない

この場合の「誰にも負けない」は「世界で一番」とか「同級生の中では」というような、自分以外の人と比べる相対評価で考える必要はありません

もし比べるなら、「自分の持っている能力の中で一番秀でたもの」という視点で捉えましょう。

そしてそれが企業の中で使えるものであるか、その企業の社風に合ったものであるかは確認が必要です。

例えば、丁寧な分析結果に基づいたきめ細やかな戦略立案をする会社であるのに、「とにかく後先考えずに突っ走ることが強みです」と主張しても、「その能力は当社では発揮するのは難しいと思います」と言われて不採用に近づくだけではないでしょうか。

そうならないためには、企業研究と自己分析をきちんとした上で、自分とその企業とのマッチング度合いを冷静に見つめる必要があります。

その上で、きちんと理解してもらえるように伝え方も考えなければなりません。

では「誰にも負けないこと」に対する効果的な答え方とは?

「誰にも負けないこと」の回答の一例

例文
誰にも負けないことは、自発的に課題を見つけ、解決に取り組む姿勢・行動力である。

〇〇のアルバイトで、海外客に対する対応の質の低下に問題意識を持ち、その改善のために努めた経験がある。

私の担当では、〇〇が厳禁にもかかわらず、特に海外客がそのルールに沿わない行動をすることが頻繁にあり、業務が中断してしまうことがあった。

言語の壁に原因があると考えた私は、従業員の控え室に外国語の基本的な単語を掲示し、積極的に外国人客にも丁寧に対応してもらうよう、他の従業員に対して働きかけを行った。

私は指導する立場ではなかったため、自身の考えの浸透に苦労したが、他の従業員と信頼関係を築くように努め、周囲の協力を得ることができた。

結果的に不具合の件数を減らすことができ、全体のオペレーションの改善に寄与できた。

貴社でも、常に自発的に課題を見つけていく姿勢で業務に取り組み、いずれは顧客の期待を超える提案ができる人材になりたい。

構成の一例
  1. 誰にも負けないことは、〇〇です。
  2. 「誰にも負けないこと」を発揮できた場面・誰にも負けないと自信を持って言える理由(具体例)
  3. 「誰にも負けないこと」をもって、貴社で出来ること/したいこと

「誰にも負けないこと」が活きた例を具体的に紹介しよう

ではこの「誰にも負けないことは何ですか」の質問に対しては、一体どのように答えるとよいのでしょうか。

自分の性格や気質や受ける業界・企業によっても異なるため、具体的な例を出すのは難しいですが、いくつか共通点はあります。

まずは、「誰にも負けないこと」が身についた場面や、力を発揮できた具体的なエピソードを伝えるということです。

誰にも負けないこととして伝えようと思うからには、それを自覚したときのエピソードが必ずあるはずです。

できるだけ具体的に挙げられるようなエピソードを思い出してみましょう。

「誰にも負けないこと」を企業でどう活かしたいかを伝える

次に、その「誰にも負けないこと」が、入社後どのようなシチュエーションで発揮できるのかを伝えましょう。

就活ナビサイトやその企業のWEBサイト・説明会などの情報から、まずはその企業内でどの職種の方がどのように仕事をしているのかを把握します。

ざっくりとで構いません。
要は、きちんと使える状況を想定できていると伝わればよいのです。

そしてその職種の社員に縁あってなったと仮定して、

  • 客先での交渉のときに〇〇という風にできます
  • ミーティングでアイデアが煮詰まったときに〇〇できます
  • チームで働く際に〇〇として〇〇できるのではないかと考えます

etc...

などと、どういうときにどう使うかを具体的にアピールします。

結局のところ、「誰にも負けないこと」の前に「その会社内で使える」という条件がつくと、そんなに奇抜なものにはなりえないのが実情なので、必要なものを適宜使えるということが大切になってきます。

実際に面接で話すときは、自信をもって伝えよう

最後に、「誰にも負けないこと」を伝える際には自信を持って話しましょう。

仮説に基づいた内容であっても、決して「確証はありませんが」とか「上手くいくかはわかりませんが」とは言うのは避けたほうが良さそうです。

以上のような言葉を言ってしまうと、「自信がないのかな」と疑われ、面接官にネガティブな印象を映ってしまう可能性があります。

誰にも負けないことは自分でそう思っていればよいので、絶対にそうできると信じた上でそれを態度に示すことができれば構わないことでしょう。

ただし行き過ぎたアピールから不遜に思われないように注意は必要です。
鼻につく印象になってしまうと逆効果になってしまうので、伝え方は事前に簡潔にまとめて練習した方がよいです。

「まだ入社していない未知の世界だけれど、過去の経験を活かして、自分ならきっと強みを発揮して、その企業で活躍できます」というスタンスで臨むとよいと思います。

本来の意味を忘れないように

「あなたが誰にも負けないと思うことは何ですか?」という問いは、その企業で発揮できる強みを根拠と共に伝えることができれば、十分に回答として成り立つことでしょう。

「誰にも負けないこと」の回答で、変わったことを言ってしまうのは個人的にリスクかと思います。

自己分析と企業研究をきちんとして、面接官にとって自身が魅力的に映るような工夫をしていきたいものですね。

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