グループディスカッションは就活における選考の最初の段階で行われることの多いものです。
普段から聞き慣れている言葉でもありませんし、実際に経験したことのない方にとっては何をするのかがわからず、不安になるものですよね。
グループディスカッションには種類がありますが、今回はどの種類のグループディスカッションであっても活用できる「グループディスカッション選考を通過できる立ち回り方・考え方(コツ)」についてご紹介します。
Contents
グループディスカッションって何をするの?
そもそも就活の「グループディスカッション選考」とは何をする場なのでしょうか。
グループディスカッション(GD)を定義すると以下のようなものになります。
要件2 複数のプレイヤーが、意見を出すこと
要件3 意見をリアルタイムで、すり合わせること
以上3つを満たす知的生産の場出典:『東大生が書いた議論する力を鍛えるディスカッションノート』吉田雅裕著
以上では就活におけるGDとしてだけではなく、会議やワークショップなど、知的生産の場として広く定義しています。
これにさらに就活におけるGDとして定義しなおすと、「与えられたテーマで議論を行う」という要件が加えられます。
これを整理するため、このGDの「要素」だけを一度ピックアップしてみます。
- テーマが与えられる
- 集団で行う
- 意見を出し合う
- 意見をリアルタイムですり合わせる
- 合意を目指す
就活におけるグループディスカッションを攻略するには、この要素を把握した上で実際に行うことで果たされるのです。
逆にいうと、この要素の1つでも満たさないような議論にその場を自分が導いてしまった時点で落選すると言っていいでしょう。
例えば自分が目立ちたい一心で何もかも自分でしてしまうと、「集団で行う」ことにはならないため落選します。
この要素をさらにグループディスカッションでのフローに分けて整理し、フローごとの注意点を考えてみます。
グループディスカッションのフロー
↓
お題発表
↓
役職決め
↓
前提確認
↓
論点設定
↓
意見の出し合い
↓
意見の整理
↓
結論にまとめる
フローは以上のようなものになります。
グループディスカッション選考では、他のメンバーたちと共同で答えを出すべく議論するため、そのメンバーと対立し、言い負かしても意味はありません。
それよりも大切なのは、「意見の発散と収束」と「合意形成」に参加し、議論における自らの存在意義・価値を示すことです。
特にここでは、グループディスカッションの後半にある「結論を導き出す場面/合意形成」での働き方について解説します。
グループディスカッションの注意点
論破するのは控えよう
まず基本中の基本ですが、グループディスカッションにおいて他人の意見を否定ばかりすることは厳禁です。
複数人いるメンバーの中の2人が意見を勝手にぶつけ合っても、それが議論を深めるきっかけにならない限り、意味はないと考えられるからです。
もし自分にとって相手の意見が納得できない場合は、議論全体として向かうべき方向性をメンバー全員と確認しましょう。
そして、その意見が間違っていることを指摘するのではなく、他の意見と比べた上で、その意見が相応しくないことを論理的に示すことが無難な対応であると言えます。
発言しよう
これも基本ですが、必ず発言しましょう。
必ずグループに一人は全く言葉を発しない方がいますが、そのような方はもれなく落選します。
相手の意見に賛成なのか反対なのか、また他人の意見に対して何を感じたのかなどを伝え、参加するメンバーとして存在意義を示す努力は常にしましょう。
面接官を意識しない
これは就活し始めの頃にしてしまいがちなことです。
面接官の目線を感じる!と、十分な思考ができていないのにも関わらず発言してしまっても、その意見が的を射ていなければ、かえって悪い評価がついてしまうことでしょう。
常に議論の中身を把握し、全体の方針を理解した上で、自分は何をすればこのグループに価値を与えられるのかということだけを考えるべきであるといえます。
グループディスカッションの攻略法・コツ
発言は最低限に抑えよう
先ほどの注意点では、発言しようと書きました。
しかし、選考においてしっかりと通過していくことを狙うなら、発言のし過ぎには気をつけた方が良さそうです。
それは「マイナス評価を受けそうな発言を減らすため」です。
常に発言をしていると、良い発言と悪い発言の両方をしてしまう恐れがあります。
賢くグループディスカッションを攻略するなら、場を読み「良い発言」だけができるように心がけるべきでしょう。
- 良い発言:議論を深めるきっかけとなる発言
- 悪い発言:議論と無関係な発言、議論の進行を妨げる発言
意見を言い合う場では見守ろう
これは前述の内容と共通する部分があります。
発言回数を減らし、減点される可能性を下げるには、クオリティの低い意見を言ってしまうことは避けたいものです。
そこでオススメなのが、意見を言い合う場面では見守ることです。
しかし、しっかりと見守った後には自分の力を発揮しなければなりません。
それは、先ほどのグループディスカッションのフローにおける意見の整理の場面で「意見が十分に出ているか調べること」です。
意見によっては観点が偏った意見だけが集まり、それ以降に結論として収束させるには意見の量が不十分であることがあります。
それを防ぐには、意見を出し合っているタイミングでフレームワーク等を用いて、既に出た意見が必要な観点を網羅しているかを確かめることが有効です。
見守った後に、「この部分の意見が足りてない」と指摘するとグループ内での注目を集められ、高い評価を得やすくなります。
合意形成に参加しよう
意見が十分に出たら、次は結論を出していくフェーズに入っていきます。
ここでは、「どのようにして結論を出していくか」という方法を決めるための鍵となる発言が好まれます。
特に挙がりがちなのは、「複数の評価軸から検討して、それぞれのアイデアに優先順位をつける」ことです。
この場合、そのために必要な観点を提案してみることが良いでしょう。
結論を出していく過程こそが最も注目を集めやすいタイミングであり、ここでアイデアの選定の仕方を論理的に説明ができれば良い評価を得られるに違いありません。
最後に
これからグループディスカッションを控えている方は、ぜひ今回の内容を参考にしてみてください。
初めてのグループディスカッションでうまく行かなくても、何回か経験を重ねていくと自分の得意な働き方が見つかっていくものです。
グループディスカッションの後に控える面接については、以下の記事を参考にしてみてください。