就活をする中で避けては通れないのが、「ES/エントリーシート」の提出。
ESの書き方がわからない
自分の書いたESが通過するか不安
通過しやすい書き方が知りたい
そこで、以上のように考えている学生は多いのではないでしょうか。
ここでは、その「ESの書き方」を網羅的に紹介します。
- 頻出質問に対する回答の仕方
- 面接が楽になるESの書き方
- NGなESの書き方
以上のようなことが書かれているので、今「ES」について悩んでいる方は、ぜひこの記事も参考にしてみてください。
Contents
はじめに|筆者について
私は就活生時代、多くのESを書いては提出し、選考に参加してきました。
その企業とは外資コンサル企業から日系大手メーカーなど。
70社以上にESを提出、そのうちの9割以上通過し、第一志望の日系メーカーに内定しました。
しかし、最初から全てのESが通過したわけではありません。
就活初期のときに書いたESは、ことごとく落選しました。
外資就活・ONE CAREER・Unistyle・就活会議などのサービスで200以上のESを確認し、共通点を洗い出して、「型」を作成し、それを活用してから、ほとんどのESを通過させることができるようになりました。
また、過去に無料でES添削を承り、ES添削者の内定に繋げた実績もあります。
現行の新卒採用は、かなり画一的な方式を取っているので、ESが下手であれば途端に就活が難しくなります。
面接で自分の言葉で話せる最初の権利を得るための後押しをする一環として、この記事を執筆するに至りました。
ESは設問単位で見るのではなく、ES全体から回答を導くべき
就活を始める必要性に気づいた時、「ES作成の必要性」をまず考える方がほとんどです。
その時に、「学生の時に頑張ったこと、として答えられるエピソードが無い」と、「ESの問いに対する自分の答えがないこと」を憂う必要はありません。
この「問い」先行で回答を用意する考え方では選考の全体感を捉えているとは言えず、考えるべきは「ESを通して、読む人に見せたい自分の姿は何か」ということです。
自己分析を経てわかった自らの強みや弱みを踏まえて、トータルとして何を最も伝えたいのかを考え、それを設問数で割り、それぞれの内容に反映すべきであると言えます。
そうでないと、よくあるテンプレ回答を答えることとなり、他の応募者と一緒に埋もれるだけになってしまうことでしょう。
通過するESを完成させていくには、以下のようなプロセスを経て、作っていきます。
- 自己分析
- 設問ごとのテーマ決め
- それぞれのエピソード選び
- 構成の確認
- 実際に書く
- 見直し
- 修正
そして、企業にエントリーするたびにこのプロセスを繰り返して質を高めていきます。
それでは、以下の内容ではこのことを踏まえて(2)の書くテーマが選定されたことを前提に書いていきます。
通過するESの条件
通過するESには共通点があります。
- 他者や組織に対して何か寄与した経験をエピソードとして選んでいること
- 構成がわかりやすいこと
- 抽象度が適していること
- 社会や企業に対する提供価値にまで言及していること
これはESの設問を問わず、必須で押さえなければなりません。
そして、設問ごとにあなたのアピールポイントを変えていくイメージです。
ではこの4つのポイントの押さえ方を解説します。
ESで選ぶべきエピソード
実際に周りの学生のESを見てみるとわかるように、落ちるESというのは、自身が何かに「寄与」しているとは言い難い内容のものばかりです。
つまり、ESや面接において自らを「人材」としてアピールするには、「自分が具体的に何かをして、何かをもたらした成果」がある必要があるのです。
そのため、基本的にはESで評価されやすいものは、「主体的に目標を設定し、自ら手段を選び、解決に導いた経験」を書いているものです。
テーマが決まれば、次のステップです。
では、そのエピソードをESにおいて伝わりやすいように編集しましょう。
ESの基本構成・フレームワーク
ESを書く上での基本的なフォーマットは以下です。
- 結果:定量的に示すことができる成果
- 状況:そもそもなぜそれをしようとしたのか
- 課題:どのような課題を発見したのか
- 解決策:どのような解決策を実施したのか
- 学んだこと・アピールポイント:経験から学んだことを抽象的に解釈して、提供価値としてアピールする
ざっくりですが、以上の5つのことを順番に書くとまとまりのある内容になります。
私の場合、以上のようなフレームワークに沿ってESを書いていましたが、このESや職務経歴書のようなものには他にもフレームワークが存在します。
- Point:要点
- Reason:理由
- Example:具体例
- Point:要点
- Situation:状況
- Task:課題
- Action:行動
- Result:結果
そのため、私が使っているフレームは以上の2つのフレームを合わせて順番を変えたものということができます。
この書き方こそがいわゆる「結論ベース」の書き方になり、この順番で伝えることは面接における答え方にも活用できます。
では、ダメなESの例を確認してから、さらにこれを頻出の設問ごとにどのようにして当てはめればいいのかを考えます。
ダメなESの例|落選するESの書き方
- 日記型(時系列に沿って語ることに終始し、冗長)
- 抽象型(具体的になにをしたのかがわからない)
- 詰め込み型(事実の羅列に終わる)
- 論評型(専門用語が多く使われているが、内容は大したことない)
まずESを書く上で、以上のような例になっていないかを確認しましょう。
ここまでの書き方を見ればわかるように、このダメなESの書き方に共通しているのが、大事な「要点」を押さえていないということです。
ESは一文目で読み手に興味を抱かせ、適した抽象度で論理的に書く必要があります。
設問ごとの示すべきこと
通過するガクチカの書き方
「学生時代に最も力を入れたことは何か」、いわゆるガクチカの設問では、回答として「何をして、何を得たか」という思考のダイジェストを書き、その経験の再現性を相手に認めさせます。
重視すべきなのはこの何を得たかの部分であり、その得たものを示すことで、自分の持っている観点や解釈の精度をアピールすることができるのです。
また、注意したいのが「具体的にしたこと」を書いているつもりが、結局抽象的な表現になってしまうこと。
例えば、私が過去に添削したESでは以下のような表現がありました。
〇〇を解決するために、物事を進めていきました。
これでは全く何をしたのかがわかりません。
自分なりに「工夫して」行ったことは何でしょうか。
課題を見つけて、物事に取り組んだ際に、一度、その「物事」の抽象度を確認してみてください。
もう1段階具体的にするだけで伝わり方が変わり、一気に「ガクチカ」のイメージが深まります。
通過する自己PRの書き方
自己PRでは「これまでの人生で何ができたか(過去)、そしてこれから何ができるか(未来)を想像させる」
これは強みを書くときにも共通していますが、「私は〇〇ができます。」というスタンスで書く必要があります。
そして、その説得力を高めるために「それを示すエピソード」を挙げ、それを「なぜそれをしたのか」という理由を語ることで「思考過程」を説明します。
その「目的→動機→行為→結果」を「結果→目的→動機→行為」の順に書くと、いわゆる結論ベースのわかりやすい文を書くことができます。
ガクチカと混同しそうになりますが、あくまでも自己PRで伝えるべきは、「自分の能力を発揮して企業やその顧客、社会にどんな貢献ができるか」であるということです。
そのため、
といった流れもありうるということです。
通過する志望理由の書き方
基本的に、志望理由は「なぜその業界なのか」と「なぜその会社なのか」を書く必要があります。
これを、これまでの原体験を踏まえて、自らの価値観を言語化して説明します。
それがいわゆる「就活の軸」「企業選びの軸」というものです。
しかし、ただ「私が入社したいから、エントリーしました。」というだけでは、志望動機として魅力的なものにはなりえません。
そのため注意したいのが、自己満足な志望動機はできるだけ避けて、「過去のエピソードとの一貫性」を意識し、その説得性高めること。
この原体験から見出した軸から志望動機を作る作業は、こちらの記事で説明しているので参考にしてみてください。
通過する実現したいことの書き方
ESでは時折、「弊社で何を実現したいですか?」と問われることがあります。
これは多くの学生を困らせる質問でありますが、困る必要はありません。
社会人生活をまだ経験していない学生が、具体的にやりたいことが定まっている方が不自然であると私は思います。
そのため、私はこの問いに対して、誰でも使えて、かつ企業にネガティブに映りにくい方法をお伝えします。
企業のリスクに言及して自分なりの解決策を提案する
自己満な内容だけは避けることができても、企業側に対してメリットのあることをもたらすことを約束することはかなり難易度が高いですよね。
その場合は、企業が抱える悩みや問題点を指摘して、それの想像の解決策を提示してしまえばいいのです。
その方法とは有価証券報告書の「事業等の状況」の「事業等のリスク」「事業上及び財務上の対処すべき課題」の部分の内容を利用することです。
そこからその企業が抱える悩みを明らかにし、自分が何をもってどんな貢献ができるかを書いてみましょう。
少なくともESは通ります。
最後に
ここまで読んでくださりありがとうございました。
ESを書いたら、エントリーしながら質を確かめてみてください。
ESは送るだけでなく、スカウトサービスのプロフィール欄などにも転用することができます。
下記の記事で、おすすめのスカウトサービスをご紹介しているので、ご興味のある方はこちらも併せてご覧ください。