就活の面接で自己紹介や自己PRをする際、棒読みになってしまうと、かなりの確率で不採用になります。
それにもかかわらず、同様の事例が後を絶ちません。
一体何故そのようなことになってしまうのでしょうか?
そこで今回は、「面接で棒読みになってしまう原因と克服するための方法」について解説します。
「面接でうまく話せない」と悩んでいる方は、ぜひ今回の記事を参考にしてみてください。
Contents
面接で棒読みで話してしまう原因は、自信がないから
一字一句暗記しようとするから
棒読みになってしまう根本的な理由は、自分に自信がないからだと思います。
しかし、単に自信がないからといっても、どの要因が棒読みにつながるのかを理解しないと改善は難しいことでしょう。
実際に、面接で自己紹介や自己PRをしてくださいと言われた時に、記憶してきた内容を一字一句正確に話そうとする方は多いようです。
記憶を自信の拠り所としたいのかもしれませんが、丸暗記したものは、突発的なことが起きると飛んでしまう可能性さえあります。
例えば、面接開始前に雑談で盛り上がったり、会社のチャイムが突然鳴ったり、面接官が予想外の人数いて思わず怯んでしまったりというように、自分の想定外の状況になると慌ててしまい、何を言おうとしたのか忘れてしまうかもしれません。
暗記の練習をするのであれば、重要なキーワードだけに留めておいて、キーワードとキーワードの間はその場で思いついた言葉で繋ぐというようにした方がよいと思います。
答えられない質問をされたくないから
そして丸暗記してしまう理由は、質疑応答が苦手だということもあると思います。
質問をされるという苦手な行為を避けるあまり、何もかもを詰め込んだ話を先に言ってしまおうとして暗記する文章が長くなり、そして思い出すのが困難になり、ちょっとしたトラブルで忘れてしまうという悪循環に陥ってしまうのです。
確かに無数にある想定問答のパターンを洗い出して覚えるよりも、長くても自分でまとめた文章を丸暗記する方が優しいですが、そもそも面接は双方向で対話をする目的で実施されるものです。
面接官も人間なので、マニュアルにない質問をすることもありますが、根本は自分に興味を持って面接に呼んでくれているのです。
応募者のよいところを知りたいと思って質問をするだけなので、ダメ出しをしようとか、揚げ足を取ろうとして臨む面接官はいません。
そのことを忘れないでいれば、質問されたくないという気持ちになることなく、きちんと対応出来るようになるのではと思います。
面接に苦手意識があるから
面接自体に苦手意識を持っていたら、どんな策を講じても棒読みになってしまうことでしょう。
しかし、どうにかしてこの苦手意識を克服し、面接で自然な受け答えができるようにしたいものです。
そこで面接のフローを一旦分解して理解してみましょう。
- 初めての場所(会議室)に行く
- 見知らぬ人と会う
- ひたすら質問をされる
- 自分のよいところをアピールする
- 自分の過去を話す
- 面接官に質問をする
というように、1回きりの面接でも、それは複数のフェーズで成り立っていることがわかります。
ざっくり面接そのものが苦手だと思っていても、分解したら全てのフェーズが苦手ではないということも、人によってはあるはずです。
分解後に残った特に苦手なものから集中して対策をしていくことで、面接全体に対する苦手意識が次第に薄れていくこともあります。
そうなれば、やがて棒読みになってしまうことはなくなるのではないかと思います。
面接の話し方に関しては、こちらの記事でも解説しています。
面接で棒読みにならないためにどうすればよいか
滑らかに話すことが目的ではない
棒読みになってしまう対処法を考える時、実は滑らかに話せるようになればよいという話ではないことを理解する必要があります。
履歴書や自己PR文に書いてあることを、一字一句違えずに流暢に話せるようになったところで、面接官は「よく暗記してきたものだ」と感心して終わりです。
企業側からすれば、そもそも暗記力を試すために面接に呼んだわけでもないし、書類を読めばわかることを口頭で言ってもらいたいために呼んだわけでもないので、それがプラスに働くことはないでしょう。
むしろマニュアル通りのことしか出来ないのだろうか、とマイナスに作用することの方が多いのではないでしょうか。
「原稿を作り、時間のある限り繰り返し読む」というトレーニングは、効果的ではないとまでは言いませんが、面接に臨む場合あまり意味はありません。
受け答えの経験を積む
面接という特殊な状況は、人生の中で自然に何度も経験するものではありません。
そのため、自ら機会を作って集中的にトレーニングをする必要があります。
学校のキャリアセンターの職員やカウンセラーにお願いして、厳しめの模擬面接をしてもらい、厳しめのフィードバックを受けて参考にしましょう。
可能であれば、フィードバックを受けて改善した結果を、再度模擬面接してもらえると尚よいでしょう。
また、どうやっても面接で聞かれる全ての質問を予想し尽くすことは困難です。
やはりその場でアドリブで答えなければならないことは、それなりにあるでしょう。
であれば、友人などにお願いして、多方面からのランダムな質問を矢継ぎ早に受けて、いかに淀みなく答えることが出来るかというようなトレーニングをするのも効果的です。
テンポよく淀みなく受けて答えるというのは、場数を踏まないとうまくはならないものです。
思いを乗せる・感情を表現する
実際のところ、企業の面接官が見ているのは、話の流暢さではなく、どうしてもこの企業に入りたいという強い思いがあるかどうかです。
誤解を恐れずに言えば、面接官の心に響かない流暢さには何の価値もありません。
むしろ思いが先にあって、その上で一生懸命伝えようとすれば、棒読みにはならないのではないでしょうか。
棒読みとは、感情のこもっていない話し方のことです。
感情を表現するためには、少なくとも抑揚と間は必要であることでしょう。
応募者は面接で沈黙することはよくないことだと思いがちですが、演劇でも大事なセリフの前には間があるはずですし、強調するところはゆっくり大きな声で話しているはずです。
暗記した文章を忘れないうちに一気に話そうとすると、これらの大事な部分が全て消えてしまいます。
対策をするのであれば、どうすればきちんと自分の思いを簡潔に伝えられるかを、とことん考え抜くことが最優先だと認識した方がよいでしょう。
思いを伝えようとすれば感情豊かな話し方になるし、自然と身振り手振りも出るものだと思います。
面接における棒読みの対処法とは
面接で棒読みになってしまったら、終わるまでの間に何とかリカバリーして、熱意を伝える努力をするしかありません。
これから受ける面接についての対処法は、思いを簡潔に伝えるにはどうしたらよいか考え抜くということと、受ける企業が本当に入りたい強い思いを持てるところなのかを真剣に考えるということです。
これが出来れば、自ずと棒読みにはならなくなるでしょう。